追い詰められて本棚に目をやるも、結局タイトルは思いつかないのである(特別付録:フルート替え指リスト)

こんばんは、坂本です。
大変です。いらすとや帝国が近所のショッピングモールにまで支配の手を伸ばしてきました。

このままでは「歩くランドマーク」の異名を取る僕も、組織の手によって三頭身にデフォルメされてしまうかもしれません。
そうなってしまう前に、自らの姿を記録しておかねばなりません。
「あ、ラーメン屋新しくできてる!…ここ前は何の店だったっけ?」となる前に、アーカイブしておく必要があります(Googleストリートビューまじリスペクト)。

というわけで、この度、「YouTuber」デビューを果たしました!!どんどんぱふぱふ〜

古今東西の名曲をカラオケ音源に合わせてメロディを演奏したり、フルートn重奏にアレンジして演奏したりしています。
こうやって自分を動画におさめると、普通に練習しているだけでは気づかない自分の癖を発見できて、非常に面白いんですよね。
例えば上の動画だと、0:45あたりの高音 F→E で、右中指をスライドさせて音を変えています。
これはF音で替え指を使用しているため生じているのですが、通常の運指だとこうはならず、自分でも無自覚に行なっていたので少し驚きました。
あらためて他の人、他の楽器の演奏動画も見てみたのですが、こういうちょっとした演奏の癖(工夫)を観察できて、とても面白いんですよね。
もちろん音楽なので細かいことは気にせず純粋に楽しく聴いてもらえるのが一番なのですが、こういう視点で動画を見るのも、一度で二度楽しめて良いかなと思います。

さて、そういうわけで特別付録!
僕は普段からかなりイレギュラーな指遣いで演奏しているのですが、今回それをリストにしてみました!!どんどんぱふぱふ〜

全ページPDFは↓
フルート替え指リスト (一部文章が欠けていたため修正しました)

 

僕は高音の音程が高くなりやすいため、ピッチを下げるための替え指が中心になっています。
使えるなーってのがもしあれば、どんどん活用してください。お友達にも教えてあげてね。
これを作成していて気づいたのですが、加藤克朗氏の『フルート教本』では E の右小指を押さえるのが正規の運指とされているのに対し、『アルテフルート教則本』の第1巻では離すのが正規運指とされていますね。
ついつい「正規」とか言っていますが、権威ある教則本でも運指が違ってきているので、まあ自分にあったものを使えば良いでしょう。
なお僕は前者を正規と思っていましたが、実際は後者ばかり使っていました。
今回作ったリストに載っていない替え指を知っているという方がおられましたら、是非コメントください!

あ、チャンネル登録はこちらから!(様式美)

交差点

田口です。
やむを得ず漢字で「田口」と書く場合は四角くなりすぎないように少しつぶして書いたり、「田」と「口」の大きさに変化をつけています。そのような工夫を凝らして虚勢を張っておかないとすぐにナメられてしまいます…。

2位 Around The World / MONKEY MAJIK

・西遊記(2006年版 香取慎吾の孫悟空と内村光良の沙悟浄と伊藤淳史の猪八戒と深津絵里の三蔵法師)の主題歌になった実績を持つ
・PVはPVで変な世界観出して対抗しようとしてる感じがかっこいい
・同じ監督が手がけたミスチルのAnyのPVが怖すぎる
・2004-2006年ごろ、平日朝7時半から京都テレビで放送されていた音楽交差点というPVを垂れ流しているだけの番組を見てから小学校に行っていたので、この時期のPVを見ている

1位 My Name Is Mud / Primus

・PVの中で一番かっこいい
・登場キャラの中で金髪のデブのおばさんが一番かっこいい
・最後にいきなりクレイアニメ風のキャラが一瞬出てくるのもかっこいい
・全員楽器が上手でえらい

前回の記事で告知したもののPV詳しくなくて2位から書くはめになってしまったのでおすすめあれば教えてください…globeのPerfume of loveとかも好きです!

融解建築のライブも明日に迫っております!
詳細はこちら
前回にもまして元気なイベントです。元気イベント!

Twitter始めました。是非見て行ってください。

次回は黄金の太陽について書きます。

元気ピカッピカッ!

田口です。
「田口」と漢字で書くと辛いものがあります。全体的にも四角い上、細かく見ても四角いので、漢字で書く時のバランスに気をつけないとすぐ不細工になってしまうのです。
四角でできた名字でも「品田」だと「品」が全体的には三角っぽいのでこの事態を容易に回避できると考えられます。そんな名字があるのかは知りませんが…。

昨日は京都GROWLYでのイベントにご来場いただきありがとうございました。
共演していただいたバンドはどのバンドも元気ハツラツ!!!という感じで、優等生ぶりがち(?)な僕らにとって刺激的な1日になりました。
僕はメンバー最年少の24歳で元気は一番出せるはずです。
これからもお互い頑張りましょう!

融解建築に加入してもうすぐ2年ですが、少しは好きな音楽を紹介しようと思います。

ここだけの話、最近カーボムにハマってます。

これもここだけの話ですが、ブルガリアンボイスアンジェリーテにもハマってます。

最近知ったグループなのですが、今年の頭に来日してたらしいです。むむむ。

一番好きなアーティストを尋ねられたら答えるのが難しいですが、アルバムだったらスティーヴライヒのケイヴと答える気がします。
いや、マグマのメカニックデストラクティヴコマンドーかも。
シシェットのシシェットもめちゃくちゃ好きだー

またハマった音楽があればその旨をお知らせしたいと思います。

次回は好きなPVをランキング形式で紹介します。

幸福への片道切符

こんにちは、フルートの坂本です。

先日、患いドラマー(過去記事参照)の棲む福井県まで、青春18きっぷを利用して日帰り旅行してきました。

三国港で刺身と焼き魚をいただき、東尋坊、雄島をレンタサイクルでぐるっと。

珍しくデジカメを持って行ったので、何枚か写真を撮りました。

 

 

うーん美しい…

とそんなわけで、五感と脚力を総動員して幸福度指数全国1位のエッセンスをたっぷり吸収してきました。

JR在来線日帰り旅行という縛りの中で、あれこれ練って旅するのってとても楽しいですね。

閉じ篭り癖ゆえに、あまりたくさん旅行をしてこなかったのですが、またふらっとどこかへ行ってみたいものです。

 

さて、次の18きっぷシーズンが待ち遠しいあなたにぴったり、京都に居ながらにして全国各地の猛烈なエネルギーを浴びられるイベントがあります!

4/28(土)

@京都 二条 GROWLY

【GROWLY 6th Anniversary!】しおんぬ pre. “divergent vol.1”

OPEN 15:00 /  START 15:30

前売 ¥2,400- / 当日 ¥2,900- (ドリンク別)

出演 : and O2 [函館] / elephant [山口]/ TEACH [新潟] / midnight parade [新潟]/ yukue [東京] / 迷走ループ [香川] / 融解建築 [京都]

FOOD : 240カレー / 出店 : 1020DISTRO

これだけの面子が京都に集結するのは驚きですね。かつて梅田にあった「アリバイ横丁」を思い出します。

そして京都代表として、我々融解建築が出演できるのは大変光栄です。

旅に飢えた方も、閉じ篭り癖のある方も、アリバイが必要な方も、ご来場お待ちしております!

ドラマーといふ病(0)

秋田です。実は去年末から(幸福度指数全国1位と名高い)福井県に住んでいます。

第五回多次元演奏会、よかったですね(もはや楽しむ側の感想)。

初めての映像同期でまさかのトラブル(お陰様で原因は完全に理解し、さらなるステージへと到達しました)が発生して苦々しい気持ちもありましたが、加入当初とは比べ物にならないほどMC
ぢから
を高めた坂本楽のアシストと気品あるお客様方の暖かい反応(と勝手に解釈しています…)、そして何より当事者である福田匠吾先生の精神統一
りょく
の高さに救われました。各位、本当にありがとうございました。

上の表記のために少し調べたら今時の HTML およびブラウザにはルビを振るタグが実装されているのですね。感動しました。全く意味はありませんが…。意味もなくルビを振るのが楽しく、しばらくルビを振りたいがために変な言葉を使うかもしれませんがどうぞお気になさらず。

突然ですが、今回から「ドラマーといふ病」と不穏なタイトルを冠したシリーズを折を見て書いていこうと思います。

私はいわゆるスタジオミュージシャンや専業のプロドラマーという訳ではありませんが、少なくとも気概の上ではドラマーという自負があります。肩書きではなく自我を形成する属性としてのドラマーということですね。ドラマーとはかくあるべきとか、ここでその定義をとやかく言う意図は毛頭ありません。

久しぶりに東京事変を聴きながら洗い物をしていて、はじめてスティックを取りドラムスローンに座ってから20年が経過している事実にふと気づき、当惑というか感慨というか、しみじみとした諦念のようなものが去来したのです。なんだか扱いがたい感情です。折角生起した珍奇な感情を奇貨として何か書きとどめておこうかと思い、ブログを執りました。「病」というのは、もはや己と分かち難く固着してしまった偏り、もはや意思ひとつで容易に付いたり離れたりできるものではないもの、というニュアンスを込めました。ちょっとした長わずらいですね。

とはいえ、発生した感情そのものは上に書いたような曖昧なもので読んで面白いようなものでもないですから、むしろこれをきっかけに自分が今までに蓄積したドラムに関するあれこれを整理することで、さらに先に進むための礎石としたいと思います。半分以上自分のために書くものですが、何か少しでも楽しんで頂ければ稚拙な駄文も成仏するでしょう。

サテ。いざとなると何から書いていこうか見当もつきません。はじめということなので、ルーツ(根っこ、radix、 שׁרשׁ …)を確認することからはじめていきましょうか。

なぜドラムをはじめたのか、その遠因のようなものまで辿るときりがないですが(第一原因としての神…?)、具体的なアクションははっきりしており、幼少期から通ったエレクトーン教室を塾の多忙を理由に(その実は苦手な先生や己の適性の無さに耐えきれず)辞め、さっぱりしたかと思いきや、しばらくすると何かぽっかりと欠乏のようなものを感じたため、「代わりに」地元のドラム教室へ通い始めたことでした。(ちなみに塾には妙な適性があったようですが、これはまた別の話)

中岡憲永先生、何よりもまずとても優しい先生でした(勿論ご存命と思いますが)。グループレッスン枠だったのにたまたま生徒が少なかったこともあり、けっこう個人レッスンに近い形で教えて頂いたことを覚えています。

当時はバンドという概念への認識も希薄で、音楽といっても親が聞いていたもの近所の知り合いに教わった音楽を漫然と聞くくらいでした。このあたり、幼少期から音楽の素養を叩き込まれている人たちにかなわないなと正直感じるところです。

そんな白紙状態のところへ、スティックの持ち方からルーディメンツ(機械的な基礎練習のこと)、そして座学的にロックミュージックを含めて「ドラムをパートとして有する音楽の概観」としてざっくりした20世紀音楽史を学んだこと(これはヤマハ音楽教室の教材が非常に良かったのですが、今入手するのは難しいようです)は、確実に、私にとって最も重要な礎石になっていると思います。若い男の子であれば、細かいことはいいからとにかくセットに座って一刻も早く叩きたいとなりがちなところを、丁寧に教えて頂きました。ルーディメンツは基本的な16分音符のアクセント移動などに加え、今でも欠かせない「ボース」(メトロノームに合わせ、両手両足を同期させた8分音符を数分間一定の音圧と粒揃いを意識して叩き続ける)という練習を学びました。

この教室で学んだことは多く、書ききれませんが、後から振り返ればジャズ・フュージョン方面を専門とする先生の課題曲チョイスはポップスであっても極上のスタジオミュージシャンによる渋い録音が多かったようです。B’z の「Easy Come, Easy Go!は故青山純氏、JUDY AND MARY 「そばかす」は(当時はバンドメンバーですが)五十嵐公太氏、それから MISIA 「Everything」はシングル版では冨田恵一氏の絶妙な打ち込みですがライブ版はこれも青山純氏です。先生が書いてくださった手書きの譜面は今でも実家に保管されています。当時はその良さを1%も理解できていなかったと思いますが、有形無形の影響が今も感じられます。これら課題曲は、メロディーの立った楽曲に生命を吹き込むドラムの役割を伝える上でとても良いものだったように感じます。アタック音主体で、一見すると点で打つことしかできないかのように思える打楽器に、いかにして線や面として連続したものにするか。

こうしたポップミュージックの課題曲を練習する傍ら、個人的にそっと紹介して頂いた CASIOPEA のファーストアルバム『CASIOPEA(1979年作品)は今でも愛聴しています。世界的に有名な神保彰氏が加入する以前、佐々木隆氏がメンバーだった頃の録音で、いくぶん饒舌な手数の多さも前のめり感も何か枠に収まらないエネルギーが伝わってきて大好きです。良くも悪くもこの一枚の影響でテクニック志向に大きく傾くことになりますが、これは先生からすれば誤爆のようなものだったかもしれません…。

閑話休題、つい思い出話ばかりになってしまいましたが、当時学んだことを今振り返ると…

・基礎練習(ルーディメンツ)は永遠の時間を貫いて存在しており、ドラマーはこれのごく断片をわずかな有限の時間だけ汲み取るに過ぎない。

・ドラムはドラム単体のためにあらず、楽曲のために奉仕serviceする存在である。

・譜面を読み書きできることによって、両手両足を忙しく動かす奇妙な楽器を他人が演奏したものを認識し写し取る座標が定まる。

・何かよくわからないがこの楽器は妙に楽しい。

…このようなところに集約されるのではないでしょうか。

さらに端的に言えば、先生との相性如何では続けることなく辞めてしまっていた可能性も大いにあるのだから、

・私のドラマーとしてのルーツは優しくも的確な中岡先生にあった。

と、まとめてしまって差し支えないでしょう。

早くも2800文字を超えてしまったようですから、このあたりで区切ります。どこへ向かうやら。あくまで先へ進むprogressためのものであることだけは忘れないように注意しながら…。

つづく?

 

[告知スペース] もうすぐですが、2月10日に古巣のLIVE SPOT RAG にて超一流フルーティストによるイベントの前座を務める運びとなりました。

赤木りえ・中島徹 ダイナマイトデュオ スペシャルセッション 〜プエルトリコ ハリケーン被害救済ライブ〜

イベント詳細はこちら

実は2015年1月16日に同じ RAG で呼んでいただいたご縁で、今回もお声がけ頂きました。ありがとうございました。土曜日の夜、上質なラテンのリズムに酷寒を忘れて酔いましょう!

予約はこちらのフォームからも承っております。

田口・薬

田口です!
「田口」と漢字で書くと四角しかなくてダサいという美意識があります。画数も少ないし…。

第五回多次元演奏会にお越しいただいたみなさん、来れなかったけど遠くで応援していただいていた方もありがとうございました!

数日前に風邪を引いたため飲んでいた咳止めの薬が副作用で全ての音が半音近く下がって聞こえるというものだったのですが、普段から練習して聞き慣れてる曲ならむしろ移調して聞こえる方が新鮮で楽しいだろうという思いもあり、当日も飲んでライブに臨み、何曲かはいつもよりかっこいい曲だなーと思いながら演奏できて最高でした。

でもめちゃくちゃ音感ある人は気をつけてくださいね。僕は音感が0で全く問題がないにすぎないので…。

次のライブは2月10日(土)、ライブスポットラグです!
詳細はこちら
チケットの予約はライブスポットラグのホームページまたはこちらからお願いします。
ご来場お待ちしております!

新年のごあいさつ、そして当然のような顔をして宣伝

新年、あけましておめでとうございます。

…ちょっと油断している間に松の内も過ぎてしまいました。ちなみに今の20代以下の人に門松という概念はどの程度認知されているのでしょうか。

ふと気づけば前回の記事から早いもので約二ヶ月が経過してしまい、楽しみにしていて下さった方々にお詫び申し上げます。

そんなうかうかした融解建築ではありますが、音楽に関しては手を抜きません。メンバーが離れて忙しくなっても基礎練を毎日したりオンラインで楽曲解釈を話し合ったりすることは原理的にできるので、今年も数は多くないながらも引き締まった演奏をお届けしていく所存です。

もちろん、早くも十日後に迫っている第五回多次元演奏会京都川端丸太町 CLUB METROの準備も着々と進行しております。今回の主眼は「聴覚空間と視覚空間の多次元的相互作用に関する試み」ということで、各ステージに「耳と目」で楽しんでいただく趣向を凝らしています。

今回は「鴨川ハルモニカ」さんの紹介をしていきたいと思います。

(鴨川ハルモニカのイメージイラスト)

鴨川ハルモニカはキーボードを中心にさまざまな楽器を駆使する、Uhey (フジヤマウンテン)氏とカトウミケル氏の二人からなるユニットであります。バンド編成をとったり柔軟な活動スタイルで神出鬼没の存在で、私はこの二人がこれからどのように活動を広げていくか興味津津です。

持ち味はジャズ・ブルーズ・ロック・ポップス・民族音楽など多様な(多次元的な?)音楽を自由に横断する好奇心から編み上げられた感性、よく通る品の良い歌声、そして何より対話的に音楽を探求してゆく二人の未知数の成長性でしょうか。

今回はイベントの趣旨に応じて、カトウミケル氏の所属する映像制作サークルとのコラボレーションが見られるとのこと。主催する側としても非常に楽しみにしております。

出演者用のセッティング表を受け取ったとき、こんなにも色々な楽器を使い分けるのかと驚きました。今回はメトロならではの実験的な試みも見られるのではないかと。どうぞご期待ください。

末筆ながら、融解建築を今年も一年どうぞご贔屓に、謹んでお願い申し上げます。

フルートとビブラートのお話

こんにちは、フルートの坂本です。

今日は少し、フルートのお話をしようかと思います。

先日、新大阪のムラマツリサイタルホールにて、エレーヌ・ブレグ氏(https://www.heleneboulegue.com)のリサイタルを聴いてきたのですが、これがもう本当に素晴らしくて感動したんですよ。

彼女は今年の神戸国際フルートコンクール(世界でも非常に権威ある、日本が誇るコンクールです)で優勝した、今最もホットなフルート吹きの一人で、その表現の幅と変幻自在の音色、ついでにキャッチーなルックスもあり、フルート界隈だけでなく多くの人に受け入れられるビッグスターになるんだろうな、と少し偉そうにも感じました。

 

僕はもともと哲学的な(?)オーレル・ニコレ氏や、軽快なプレイで観客を魅了するランパル氏が好きなんですよね。

ちなみにこの正反対のキャラクターの二人が夢の共演を果たした名盤がこちら(http://www.muramatsuflute.com/shop/g/gC5567/)(厳密には二枚組のうち二枚目の方)。

ライブ盤で拍手の音の猛烈さにびっくりするのですが、それだけ盛り上がっていたということでしょう。

僕は高校生のころからこのCDが大好きで大好きで、フルートのCDでオススメは何かと訊かれたら、今でも間違い無くこれを推すという一枚です。

二人とも少し古い演奏家で(ランパルは2000年没、ニコレは2016年没)、「おじいちゃん奏者」とか言いたくなる雰囲気があります(なぜか若い頃の録音でもそう思う)。

 

そんなコンサバを自称する僕ですが、ブレグ氏の演奏を聴いて今の時代には今の時代にあった良い表現があるんだろうな、と思うようになりました。

特に印象に残ったのが、氏のビブラートです。

上に挙げたニコレやランパルもそうですし、現代でも多くのフルート奏者がそうですし、ジェームズ・ゴールウェイ氏など圧倒的にそうなんですが、フルートって基本的に演奏中はずっとビブラートをかけ続けて、しかもだいたい深さや回転数は一定なんですよね。

そんななかブレグ氏のビブラートは、ノンビブラートのシーンこそそこまで多くはなかったものの、曲想や場面に応じて多様に使い分けられており、氏の表現の幅の広さに貢献していると感じたのです。

どの曲のどの音も、本当に細かいところまで考えられたビブラートが使用されており、特に一部のメインに置かれたプロコフィエフのフルート・ソナタ Op.94 の第一楽章の第一音目のA音が鳥肌ものでしたね……。

 

で、まあそんなこともあって、自分もビブラートのコントロールをうまく出来るようになろうと、最近練習をしています。

しかし、長年(もうフルートを手にしてから16年も経つ!)ビブラートありきで演奏してきたため、もちろんノンビブラートや深さを調整する場面もありますが、「自分のビブラート」というものがかなり固定されてしまっているんですよね。それを見直したい。

醤油やわさびは刺身の味を引き立てる非常な大切な役割がありますが、だからといって最初っから決まった種類の醤油が魚にドバドバかかってたら嫌だよね、って感じ(?)。

これが厄介で、本来「足し算」として必要な時に現れるべきビブラートがデフォルトにあるので、それを無くそうとすると演奏中かなりの意識を割かないといけないのです。そうすると、他のことがおろそかになる。

そういうわけで、まずは意識から変えるべく、練習時にはビブラートを一切かけないようにして、ノンビブラートに軸を置くようにしました。

これがなかなか難しく、だいぶ慣れてはきたのですが、演奏を録音して聞いてみると、思わぬところにビブラートがひょこっとかかっていたりするんですよね……うーん、自在なコントロールにはまだまだ到達できませんね。

(そういえば今年の9月に、ケーナ奏者の岩川光さんのワークショップに参加したのですが、そこで岩川さんは基礎練習中のビブラートは「禁じ手」とまで表現しておられました)

 

よく古楽やバロックと言われる時代の音楽を奏する際は、ビブラートは「下品」だからかけてはいけないとか言います(もしかけるとしても喉や横隔膜ではなく、指でかける)。

じゃあいつの時代から、ビブラートを常にかけるようになったんでしょうね。ベーム式フルートになってから?

それについて、日本のフルート界を長く牽引してきた金昌国氏は『金昌国フルート教本 2』のなかで、「どういうわけかかなり長い間フルートにはヴィブラートは使われ」ていなくて、「ドイツのオーケストラでは、第二次大戦までヴィブラートなしで演奏していたよう」だと指摘しています(p.33)。思ったより最近ですね。

またそのあとで「現代ではヴィブラートなしでフルートを演奏することは考えられません」とも述べています。

これ以上のことは手元の資料では確認できなかったので、また調べていきたいところです。もし詳しい方がおられたら、ぜひ教えてください!

 

そういえばジャズでも、ジェレミー・スタイグ氏のようにフルート専業のプレイヤーと、フランク・ウェス氏やエリック・ドルフィー氏のような他の楽器もこなすプレイヤーとでは、ビブラートの印象もかなり違いますね。

まあ曲やフレーズなどビブラート以外の要素もかなり違っていますし、年代にもズレがあるのでなんとも言えないのですが。

こんな感じで、いろいろな奏者のビブラートのかけ方を比較しても面白いかもしれません。

 

さて、最後になりましたが、融解建築の主催イベント「第五回多次元演奏会」まで、ちょうどあと一ヶ月です!

来年1/21、京都・CLUB METROでお待ちしております!

僕のビブラート研究の成果はあるのか、乞うご期待。

 

……全然「少し」じゃなかった。

この記事は5分で読めます

田口です。

1月21日(日)に第5回多次元演奏会が開催されます。
僕が融解建築に加入したのは第4回の直後でしたので、初めての自主企画を楽しみにしています。
ご来場予定の方々もどうぞご期待ください。

体を動かしたくなって夏から水泳を週3〜4ペースで習っている(中学・高校と部活でやってた)のですが、演奏中に腰が丸くならなくなってきた気がします。
逆にベースの演奏は体の左右差ができやすくて水泳には悪いような気がします。
どんな楽器でも立ち姿勢の時に両肘が同じ高さになる状態を意識するといいらしく、そういうことに気をつけて数十年後でもちゃんと立って楽器を弾けるようにしたいです。

初めての投稿でしたが、ちょっと書いては消して、を繰り返すうちに2時間ぐらい経ってしまいました(朝なのに…)。
読み書きが難しいのでいつか習いに行きたいです。
このブログも、いつかまた書こうと思います。

第五回多次元演奏会

大変お久しぶりです。ドラムの秋田(旧ブログ:賀茂川コナン)です。

2周遅れくらいでブログを WordPress にしたのに、肝心の更新が大変滞ってしまい恐縮の限りです。

まず、最近のマイブームを紹介します。

Multi-Dimensional (多次元)仲間であるところの Hiatus Kaiyote (ハイエイタス・カイヨーテ)。[ Google 検索結果↓]

会ったこともメールしたこともありませんが、 Multi-Dimensional を標榜するもの同士、きっと通じるところがあると思います。

 

かっこいい!時代が確実に多次元の方へ向かっているのを感じますね。

どうでもいいことですが、アルバム “CHOOSE YOUR WEAPON”  (2015)のジャケットが、文字のフォントも相まって往年の名作『ロックマンX』(初代)に登場する「スパーク・マンドリラー」というキャラクターを髣髴とさせます。

閑話休題。

Twitter 等では告知いたしましたが、来年2018年1月21日(日)の午後に京都は川端丸太町、老舗 CLUB METRO (クラブメトロ)にて第五回多次元演奏会を開催する運びとなりました。

第五回多次元演奏会フライヤー:クリックで裏面も表示。

第一回多次元演奏会は2012年9月13日(木)@京都大宮 BlueEyes にて、その後あっという間にメジャーシーンにデビューなさった Cö Shu Nie (コシュニエ)との2マンイベントでした。

あれから5年半。

われらが多次元演奏会は和太鼓ユニット我龍や社会人落語家銀杏亭魚折といった多彩な出演者の方々に恵まれ、すくすくと成長して参りました。今回ついに縁起の良い「」をカウントすることができ、感慨もひとしおです。これもひとえに皆さまのご声援・ご来場あってのことです。本当にありがとうございます。

ここで、今回のイベントの概要を説明します。

「聴覚空間と視覚空間の多次元的相互作用に関する試み」と不遜にも題したように、今回は視覚が重要な役割を果たします。

出演者は書家 福田匠吾KSMT × サスカッチ鴨川ハルモニカそして融解建築。おそらくはライブハウスで一堂に会することのまずないと思われる出演者陣を揃えました。

そもそものきっかけは融解建築のロゴを一新するさい、揮毫をお願いした福田匠吾氏との打ち合わせの中で「何か一緒にやりたいですね」と話が弾んだことでした。主に現代書のフィールドで活躍する氏も、根底の部分にあったのは古典への敬慕でした。書道仲間と飲んで酔っ払った状態のまま皆で半紙と硯を揃えて臨書に興じたことなど、さまざまなエピソードも伺いました。

出来上がった作品を見ると静止した空間芸術のように感じられる書道ですが、その過程では制御された筋肉の運動、調合された墨液の挙動、そしてそれらを伝える筆の躍動といった、さまざまな動きが絡み合う、「ライブ」にふさわしい時間芸術としての側面もあります。

„Architektur ist erstarrte Musik.” — Friedrich W. J. Schelling

「建築は凝固した音楽である。」…シェリング

まさに、融解建築の名前の由来であるこの言葉を思い出します。

福田匠吾さんの最近の作品。現在、「京都場」というギャラリーにて展覧会を開いてらっしゃいます。

「古典と現代」という通底する問題意識を共有し、偶然か必然か京都で出会った融解建築と書家 福田匠吾の組み合わせは、どんなステージになるのか。われわれ自身楽しみでなりません。

(つづく?)