HOW TO RESERVE THE TICKET (2020.5.30.)

2020/5/30 19:00 JST
This is our first ONLINE live concert!

Here we explain how to reserve the ticket.
You can also read the official instruction in Japanese( https://www.ragnet.co.jp/livespot/rag_net_live ).

[A1] Visit the website of the venue (LIVE SPOT RAG).

https://www.ragnet.co.jp/livespot/22364

ImageA1

*You may click ‘English’ button to automatically translate the text with Google Translate.
But be careful purchase process may fail using this translation.

[A2] Scroll down. Choose the delivery quantity as “1枚” (one ticket) and click “購入” (purchase) button on the right.


(Press image to enlarge)

*You may choose any delivery quantity if you want to.

[B] Then the second page appears. Click the third button (inside the light green field) to take next step.

[C] Fill out your information.

*You can use non-Japanese characters to fill out the form.
*You must fulfill all the blanks with an asterisk(*).
*Input exactly the same e-mail address twice for confirmation.

Then Scroll down to click the right button.

[D] Review your information and check the box below:

[E] Wait for a minute, and put your CREDIT CARD information (important and be careful).

[F] CREDIT CARD input form appears. Please enter yours correctly.

DONE!
You’ll receive a confirmation message instantly.
Wait until the venue will deliver the URL on 2020/5/30 15:00 JST.

「第6回多次元演奏会」延期のお知らせ

平素より融解建築を応援していただき、誠にありがとうございます。

この度の新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響を踏まえ、開催を予定しておりました「第6回多次元演奏会」(3月15日日曜日、晴れたら空に豆まいて)を延期することといたしました。

公演を楽しみにお待ちいただいたお客様にはご迷惑をおかけしまして大変申し訳ございませんが、何卒ご理解くださいますよう宜しくお願い申し上げます。

尚、チケットの払い戻しにつきましてはお手数ですがお求め先にてのご対応となります。

振替先の日程ですが、現在のところ未定となっております。

また同様の出演者で日程の調整を行えるかも明言し難い状況にあります。

開催が延びた分、より良質で、「多次元」を冠するに相応しいパフォーマンスをお届けいたしますので今後の続報にどうかご期待ください。

Containers

ギターを持ち歩くにはちょうどギターの縁をかたどったフォルムのケースを使用することが多い。背負って街を歩けばあの人はバンドをやっているのだなと一目で分かる。外殻が何製か、内部にクッションが入っているかといった基準からソフトケース、ギグバッグ、セミハードケース、ハードケースと分類されており、私の常用するものはギグバッグに相当する。

中学生になるかならないかの頃にエレキベースという楽器を知り、俺もやりてーとはなをグイングイン垂らしたが、特に音楽に関する教育を受けてないし、突然親に頼みこんだら変すぎるという心のはたらきに遮られすぐに始めるには至らなかった。仮に音楽でバカ売れしたいとして、文脈をナチュラルにしたいしたいという考えではチャンスはつかめん。近年ではSNSを利用し、個人でのプロモーションを通じて多くの若者が各々の夢を叶えている。比較的誰の足下にもチャンスが転がっている時代になったとはいえ、自ら行動する者だけが目標に到達できるという点は揺らがない。たいへん興味深い話題ではあるが、このテーマは後日我々の楽曲へ昇華することとして一旦く。文脈さえあればとモヤモヤしていたところ、同じ水泳部の友人が近所のキリスト教会でギターを弾いているという情報を得た。教会?とは思いながらも翌土曜日には同行し、初めてアコースティックベースに触れ、エレキがよかったのだが…となった。また当時の日本のヒット曲のコード進行が多数掲載された雑誌『月刊歌謡曲』(2013年事実上の廃刊)を別の友人から調達し、その裏表紙裏の通販広告に総額2万切りのエレキベース スターターパックを見つけたことが先の機会と同時した。というわけで文脈に関する条件が揃い、ゲッカヨを手に親を訪ねた。もともと物をねだらない子であり、「欲のない子」と呼ばれていたことが幸いしたのか、リクエストは即日受理された。

初めてのベースギターを入手してから十数年経つが、ケースを背負って街を歩いたり電車に乗ることがまあまあハズい。ギターの形したケース背負ってたらギターやってんのアピールしてるみたいな感じになるから、それがすごい嫌で、無理なんやと思う。上半身鍛えてタイトフィット着るやつみたいな恥ずかしさがあるんだよなーなんか。ハードケースは直方体であることが多いのでその感じは出ないが、高価で手が出なかった。というか重すぎて日常的な持ち運びには向かない。だから当時はソフトケースを担いで自転車に乗る必要があり、移動中は細心の注意を払った。地元の中学に通っているからいつ道辺で顔見知りと出会でくわすやわからず、絶対に見つからないルート取りで教会へ向かわねばならない隠れキリシタン的な状況にあった。信号待ちをしていると見覚えのある男が対岸にいる。同級生であることは間違いないが、名前までは知らない。奴にとってもおそらくそう。だが念のため迂回しておくか。という具合に私は自宅と教会との往復にあたり隠密行動の限りを尽くし、後にビッグ・ボスと呼ばれた。

先日縁あって新しい楽器を入手した。チャップマンスティックといい、チャップマンとは開発者のエメット・チャップマンに由来する。タイプは色々あるが私の使用するものは10本の弦が張られており、両手でタッピングして演奏する。先日オンライン英会話を受講している際に画面に映り込んでいたチャップマンスティックについて尋ねられ、これは右手と左手でタップして音を出すんだと答えた。英語でということもあり教則動画みたいになって自分でウケた。エレキベースとは異なり、ボディを持たないため軽い。ハードケースしか所持していないが片手で持ち運ぶこともできる。また、長細い直方体に収納された恰好は運搬の際にもバンド屋だと悟られることはない。というかそもそもこの楽器はあまり認知されていない。つまり上のようなハズいことにはならないため、割と気に入っている。翌々日には融解建築のライブが控えているが、そこで初出しする。ベースも弾くわけだからその間スタンド的なものに固定しておきたいが正規品は130ドルするらしく、フリマアプリの売上金が19000円貯まっているとはいえなかなか手を出す気にはなれない。だから当日はその場で用意できるものでやり過ごすだろうが、私がやり過ごしている様を是非ご覧いただきたい。

私語厳禁

昨晩は不安定な天候をものともせず ROOTER ROOTER にお越しいただいた皆さま、どうもありがとうございました。ドラム担当の秋田です。

とても印象的なイベントでした。 Cyber C-Lacanth 、Satoru、Carnival 2000、Reaper of Wonder、Newera、Illuminate City、融解建築の7連続公演は、たのしい発見の連続でした。世代もスタンスも、もちろん表現手法もばらばらなのですが、それぞれに伝えたいものを丹念に鋭利に磨き上げていて、総体としてとても濃密なイベントに仕上がっていました。打ち上げでもじっくりお話できたので忘れがたい夜になりました。

さて、二日連続のライブとあり、今回は京都に一泊しました。チェックアウトの後、時間にぽかんと隙間が生まれたので、何年かぶりに出町柳の名曲喫茶・柳月堂にお邪魔しました。

「私語厳禁・電子機器使用禁止」など、いまどき珍しいとも言えるし、未来を先取りしているとも言えるマゾヒスティックな仕組みを維持している柳月堂。ボールペンのノック音さえも躊躇われる緊張感のただ中に、高音質オーディオから再生される名曲名演が救済の蜘蛛の糸のように垂れ下がります。あらゆる体験が容易に寸断される現代の生活にあって(再生中止ボタンを押す心理的抵抗は10年前に比べて弱くなったのではないでしょうか?)、このような心地よい制限と緊張はとても貴重でしょう。

頑迷固陋に反現代的生活を貫いたという故グスタフ・レオンハルトによるフレスコバルディのチェンバロ曲集も、そんなことを漫ろに空想しながら楽しむにはぴったりのチョイスでした。

もう少し若いころは、こうした名演の完成度をもっと素朴に浅はかに受容していたものです。今聞くと、もちろん名演であることは昔以上に沁みるのですが、”天上の音楽” の形をそこねてしまわないよう神経質に繊細にふるえる一神教的潔癖がいっそう強く感じられ、一種 exotic な情趣としても味わわれました。

店を出た途端、これまた懐かしい(福井では滅多に見かけない)右翼街宣車がかまびすしい電子音楽(特に邦楽でも雅楽でもなんでもない)を流しながら川端通りを南下してゆくのに出会いました。これはこれで、一種 exotic な情趣があるものです。

本日16日は大阪は梅田 HARD RAIN (リンク先に地図があります)に、 9月に長野で行われるフェス「りんご音楽祭」のオーディションライブ RINGOOO A GO-GO でお邪魔します。尺が長くはとれませんが、ひとときでも時間を忘れられるような濃縮した演奏をお届けできれば演奏者として無上の幸せです。

*物騒なニュースが入ってきましたね。まずは無理に外出なさらないでくださいとのことですから、強いてお誘いすることはできません。事態が早く無事に収束することを祈っております。

式年遷宮

ある友人が繰り返し言うには、「ビジネスの理想形は式年遷宮」なのだと。

特に目立った傷みや故障がなくとも、とにかく定期的かつ計量可能な役務が小さくない規模で生成され続けるだけでなく、宗教という永続性を担保する強固な後ろ盾までも持っており、一種の永久機関のような構造になっているのだと。必要は自然に生じるものとは限らず、必要を能動的に作り出す世界もある、云々…。

もちろん、か細い葦のごとき個人のレベルでそんな豪壮な装置を作り上げることは難しく、せいぜいその断片をすくい取ってあやかろうとするカーゴカルト的模倣が関の山なのです。

何の話かというと、ハイハットシンバルを新しくしました。

若くて老成したハイハットシンバルちゃん

特に前使っていたものが傷んだとかましてや割れたということではなく、不満があったということでもないのですが、「常若の思想」を表層的にでも取り入れて新しい楽器を時折導入することは耳や身体に新鮮な感覚を絶やさない意義があるのではないかと考えています。

これは私のささやかな式年遷宮です。

少々強引でした。5月25日のイベント「キツネの嫁入りpresentsスキマ産業vol.51 henrytennisレコ発編〜」では新しいハイハットシンバルを携えて秋田が復帰いたします。 これだけ錚々たる顔ぶれの揃う濃密なイベントでわざわざハイハットの音に注意を払うような奇特な方はほぼおられないでしょうが、どうぞご来場の上ご確認のほど、よろしくお願い申し上げます。

それにしても「vol.51」とはすごいですね。頭が下がります。これもひとつの式年遷宮…。

イベント詳細

2019.5.25. [Sat] Kyoto Growly

Act:

henrytennis

融解建築

ときめき☆ジャンボジャンボ

キツネの嫁入り

VJ : nyankee

FOOD : カレー研究所(sumiごはん)

Open 18:00 / Start 18:30

Adv 2500円 / Door 3000円 (+1d)

* 学割1400円

* 3人割 1400円 (3人でご来場の方は一人当たり1400円とのこと)

イベント全体に関する問い合わせは madonasi@gmail.com (キツネの嫁入りマドナシ氏)まで

近況報告

お久しぶりです。秋田です。

近況報告です:

1. 1月に長男が誕生しました。
2. これにより融解建築での活動は春先まで育児休暇的にお休みを頂戴しました。
3. しかし魅力的なイベントのオファーを2件頂いたので、悩みに悩んだ末、信頼できるドラマー、村木昂大氏(イロマキトリドリ)に、はじめてのトラ(代打)をお願いすることになりました(改めて感謝申し上げます)。2件のイベント概要は以下の通りです。普段とは少し違った表情を見せる融解建築を、そしてふたつながらに濃密かつ多次元なイベントを、どうぞお楽しみ下さいませ。普通に自分も観客として参加したいような贅沢なイベントです…。

2019/3/21 (木・祝) @ 大阪 GANZ toi, toi, toi

「Young Prog Festival」

[出演] Galen Ayers / 融解建築 / Happyturn&LeoponTarui / / レザニモヲ武田理沙
OPEN 16:00 / START 16:30
前売¥5000 /当日¥5500(1drink¥600別)

 

2019/3/24 (日) @ 京都 木屋町 VOX HALL

「東北酒肴イーグル五周年祭」

[出演] サンプンカンズ / サワラデザートとザ・サミシガリヤ / 佐野譲 / 融解建築 / 永尾蕗子 / SUPER STRAW / KENYATANABE / ザ・シックスプリッツ / ワゴンズ / タカハシタクマ(ステレオタイプ) / and more…

OPEN 14:30 / START 15:00

前売=当日 ¥3500 (+1drink別)

4. 私はといえば、ダッコヒモで4キログラム超のフラジャイルな物体を運搬するという日常的体幹トレーニングにより、いくぶん体が軽くなったように思います。実際体重・体型も若干絞られました。もちろんドラマーとして日々の基礎練習も欠かすことはなく、早く復帰したいという気持ちで一杯です。

よろしくお願いします。

オンド・マルトノについての対話

お久しぶりです。ハサンこと高橋です。……このブログでは初めましてですかね。

ということからもお察しのとおり、僕はまあいわゆる筆無精というやつでして、たまに書きたいなと思うことがあっても、文章をああでもないこうでもないと弄くり回しているうちにズルズルと機を逸してしまいます。
ところで、普段の融解建築のバンド内でのやりとりはSlackで行われているのですが、僕はそこでは割と書き込むのですね。どうも僕は、話題があって的が絞られていればそれに返答したりかぶせていったりは出来るけど、何も無い状態からまとめるのはかなり苦手のようです(「あれもこれも」となってしまう)。居酒屋放談みたいな回路しか無いんでしょう。
なので、ブログも対話篇みたいな感じだと良いのかもと思い、かといって古の哲人のように自ら対話形式で著すほどの器量は無いので、Slack上で実際にあったやりとりをそのまま対話として載せてしまう、というのを試してみることにしました。面白いかは判りませんが、とりあえずお付き合いを。

前置き終わり。
さて、先日11日に陰陽で、表現太郎トリックモンドのワンマンライブを観てきました。そこに、オンド・マルトノ奏者の和田大樹さんがゲスト参加されていて(正確にはその時弾いていた楽器はオンド・マルトノそのものではなく、日本のメーカーが近年限定販売したondomoという可搬性に優れた楽器です)、演奏が素晴らしいのは勿論、終演後に丁寧に解説してくれたりあまつさえ楽器を触らせてくれたりして、とても貴重な体験をさせて頂きました。
で、それに端を発してSlack上で駄弁っているのが以下。登場人物は、ハサン、坂本、そして最後に一瞬だけ秋田です。

ハサン:
因みに、オンド・マルトノの魅力を知るには、このアルバムがオススメです。Spotifyにもありますし、気に入ってもっと深く音色を堪能したくなったらCDを買っても良いと思います。
因みに、この曲の超貴重な生演奏(オンド・マルトノ六重奏!)を、僕は昨年浜松で観ました
六重奏でなくとも、もし生で観る機会があれば逃さないほうが良いです。あんなイカした楽器はそうそう無いので。

坂本:
これめっちゃかっこいいですね!ポルタメントしまくるみたいなイメージがあったので、こんなに粒立ったフレーズは新鮮でした。
ていうかこれ、編曲じゃなくてオリジナルの編成なんですね。さすがメシアン…

ハサン:
音色も考え抜かれていて、同じ楽器6台とは思えないほど色彩的だし、フレーズも和声も魅力的だし、普遍性と独自性(僕のテーマ)に溢れた名曲だと思います。
演奏機会が少ないのだけが残念(当然と言えば当然ですが)。

坂本:
一聴しただけなのでどの部分か忘れてしまいましたが、キラキラした効果音みたいな音色を使っていて、驚きました。
あ、でもこの録音は4台なんですね。

ハサン:
いや、6人ですよ。このアンサンブルのメンバーは4人ですが、ゲストを2人呼んだみたいです。
スコアもあって、高いけど欲しい…。

坂本:
ああ、ラヴェルの曲の「(arr. for 4 ondes martenot)」がアルバム全部にかかっているんだと勘違いしてました…

ハサン:
因みにCDには、6人が輪(というか六角形)になって演奏している写真が載っています。レギュラー4人は全員女性、ゲストも1人はやはり女性です。

坂本:
これですかね。生演奏もこの配置だったとか…?

ハサン:
そうですこれです。
ただ、去年僕が浜松で観た生演奏は、真っ当に全員が客席を向いてました。
「全員が客席を向いて」いたというのはまあ全員が真っ正面ではなく、室内楽でオーソドックスな「客席を向い」た配置のことで、実際は半弧状というかまあセンター向きっぽくはなっていましたよ、一応。

坂本:
なるほど、譜面で指定されてるとかだと面白いなあと思ったのです。二巡目してますが、これは生で聴くしかないですね…

ハサン:
僕も是非また観たいので、次は30年待たなくても済むことを望んでます!
写真上がってた

坂本:
ものすごい光景…「室内楽でオーソドックスな「客席を向い」た配置」じゃねえ…
ていうか日本に6人も奏者いるんですね…

ハサン:
まあ、鍵盤楽器が6台というのが、「室内楽でオーソドックス」ではないので……。
奏者は思ったよりいるみたいですよ。圧倒的に多いのは仏語圏でしょうが(件のアンサンブルもMontrealですね)。
なお、オンドマルトノの特性上、奏者がどっちを向いているか、本体(鍵盤)がどっちを向いているかは音場にはあまり関係が無く、重要なのは複数のスピーカーが何処に配置されているかだと思うので、実際には車座で演奏しても問題無いはずで、「客席を向いて」いたのはおそらく見栄えの問題でしょうね。

坂本:
写真で見る限り、スピーカーは客席に対して平行に真正面を向いていますね。これを「室内楽でオーソドックス」な形に並べても良さそうなものですが。奏者と鍵盤が真正面を向いて並んでいるのも、クラフトワークみたいでカッコ良さそう…とにかく本当にナイスな楽器ですね。

ハサン:
いや、スピーカーは楽器1台につき何発もあるので、実はステージの奥とかにも配置されています。
確かに全員真っ正面スタイルはかっこいいですが、クラフトワークと違ってちゃんと自力で演奏しないといけないので、アイコンタクトの取れない配置は厳しいのでしょう。六重奏ともなると、スピーカー配置によっては自分の音か人の音かごっちゃになりそう…。
ともかくナイスな楽器です。黎明期の電子楽器としてはテルミンのほうが知名度はありますが、音楽的にはこっちのほうが圧倒的にポテンシャルが高いですね。
因みに、更にマイナーな初期電子楽器として、トラウトニウムというのもあります。これも面白い。

坂本:
なるほど、そういえばそうでしたね。アイコンタクトは浜松の演奏会の配置でも若干無理がありそうですが…
トラウトニウム、初めて聞きました。日本語wikiがない程度にはマイナーっぽいですね…同時に二音鳴らせるのか。
ヒンデミットの作品が良さげですし、とりあえず聴いてみます。

ハサン:
そうですね、楽曲としてはヒンデミットの作品が最も有名(とはいえマイナーですが相対的に)だと思います。あとはゲンツマーとか。
ただ、実は最も有名なのは、ヒッチコックの『鳥』ですね。

トラウトニウムは、非常に『ドイツ的』な音がします。所謂ジャーマンテクノ(クラフトワークやタンジェリンドリームから、マウスオンマーズやトーマスシューマッハーまで)は、この路線を脈々と受け継いでいるんだなあと。
オンドマルトノが『フランス的』(≒色彩的)なのと対照的です。

トラウトニウムらしさでいうなら、これがオススメ(ヒンデミットのは『ちゃんとした曲』になっちゃってるので物足りない…)。
特にTR.6~9『電子楽器のための舞踊組曲』なんて、「ドイツドイツジャーマン!」って感じでサイコーです。(一応捕捉しておくと内容は関係無いです)

秋田:
超兄貴、メサイヤ名義で本題(メシアン)とうっすら繋がるのが笑える…。

以上、如何でしたか?
リンクを付け替え/付け足したり、一部不必要な部分を割愛したりしましたが、基本的には実際のやりとりそのままです。

この対話方式が好評なら、幸い(?)融解建築のSlackは本来の目的であるバンド運営の話よりも雑談が多いので、今後もちょいちょい載せていきたいと思います。
また、リンクをどう表示するか迷い、読みやすさ優先で本文に挿入したのですが、タイトルリンクや埋め込みのほうが良い等の御希望がありましたら、その旨を寄せてくだされば検討します。

ではまた。

ぺりぽいえーてぃけーす

アリストテレース『詩学』第22章「文体(語法)についての注意」は、次の一文で始まります。(訳は1997年岩波文庫版)

文体(語法)の優秀さは、明瞭であってしかも平板でないという点にある。

これだけで言い尽くしている感がありますが、もう少し見てみましょう。

日常語からなる文体はたしかにきわめて明瞭ではあるが、しかし平板である。クレオポーンやステネロスの詩がその例である。

ありきたりなままでは退屈だという。そこで…

他方、重々しさがあり、凡庸を避ける文体は、聞きなれない語を使うことによって生まれる。聞きなれない語とわたしがいうのは、まれ語、比喩、延長語、そのほか日常語とは異なった語のすべてである。しかし、もし人がこのような語だけを使って試作するなら、その作品は謎[エニグマ]になるか、あるいは異国人の物言い[バルバリズモス]になるであろう。

これは文体に関する話ですが、たとえばドラムの演奏に置き換えて考えてみても、ごく自然に頷けます。
まさに、秀抜な楽曲や演奏も、アクセントとなる「稀語」のようなフレーズと、それを包み込むように支える基質としての「明瞭」なパターンとのブレンドであり、どちらか一方だけでは物足りません。

至極わかりやすいことをわかりやすく言っているのですが、それでも印象に残るのは「謎」や「稀語」といった単語のチョイスも一役買っているのでしょう。

そういう演奏をできるようになりたい。とはいえ。ついつい奇妙なものばかり選り好みしてきがちだった来し方を振り返ると、「明瞭」の探求はまだスタート地点に立ったばかりの心境です。道は遠い。

ところで、引用した章をもう少し読み進めていくと、アリストテレースは次のような示唆に富んだ言明に着地してゆきます。

合成語や稀語を含めて、上に述べた種類の語のそれぞれを適切な仕方で用いるのは重要なことであるが、とりわけもっとも重要なのは、比喩をつくる才能をもつことである。これだけは他人から学ぶことができないものであり、生来の能力を示すしるしにほかならない。なぜなら、すぐれた比喩をつくることは、類似を見てとることであるから。

なるほど。2300年前の『詩学』にドラムのことを読み込むなんて見当外れな類似を強引に見て取ったようで幾分ばつが悪い思いがしますが、確かに、優れた奏者の一瞬の判断には、その場で出ている音がもっとも心地よく響くであろう幻の最適解に似たものを、理論や譜面を一旦ショートカットして直感的に選び取るような閃きが感じられるものです。こういう閃きの出音を採譜して分析したりすることも大事ではありますが、それは影の形から本体を推測するようなことであって、実際に現場に立って反射神経を研ぎ澄ませて判断を下すプラクティスを伴わなければ片手落ちになるでしょう。

自分などはまだまだセッションでも「今のは悪手だった」云々と一瞬の判断を反省することしきり。道は遠い。

ドライヤーのファンに髪の毛が巻き込まれた

ハロウィンの熱気が過ぎ去ったせいか、急に冷え込みますね。坂本です。
今日は「古典の日」らしいですよ(※古典の日公式ホームページ)。知ってた?
ということで、音楽の古典といえばこの人、J. S. バッハの作品の録音のなかから、いくつか面白いものをピックアップしたいと思います!
(※ここでいう「古典」は「古典派」とは異なります、念のため)

 

まずはこちら。今年発売されたばかりの、コンソート・ブルイアミーニというリコーダー五重奏団の作品。

Bach: Flûtes en Fugue / Consort Brouillamini

「平均律」から鍵盤協奏曲まで、バッハの名曲をリコーダー五重奏で演奏したものです。
(なんとチャレンジングな…と思ったあなた、僕もこんな試みをしています、足元にも及びませんが!)
単に「リコーダーで演奏してみました」というのに留まらず、音楽的にもしっかり聴かせてくれてなかなか面白い作品だと思いました。
チューニング的にも、ダメじゃないほうの絶対音感がある人でも違和感なく聴けると思います(移調されているものはあります)。

 

バッハの名曲をオリジナルと違う楽器で演奏する試みとなれば、これを挙げないわけにはいけません。

Johann Sebastian BACH : 3 SUITES (BWV1007-1009) / 岩川光

Webで全曲視聴できます。

岩川さんといえば、キケ・シネシとのデュオ等のイメージがある方もおられるかとは思いますが、バロック音楽においても非常にインパクトのある存在であられます。
管楽器でこの曲を演奏した例としては、僕はオーレル・ニコレの録音が真っ先に思い出されます。
フルートは息継ぎをしなければならないため、弦楽器の曲を演奏しようとすると、どうしてもフレーズを途中で切らなければならない場面があります。
ニコレは循環呼吸でこれをクリアしていますし、僕自身も安易にその手段を取ってしまうのですが、岩川さんは非常に音楽的なブレスをすることで逆に弦楽器ではできない、管楽器ならではの表現に到達しているですよね…マジですごい。
昨年の岩川さんの演奏会ではこの「無伴奏チェロ組曲」のほか、「無伴奏フルートのためのパルティータ」の演奏も聴くことができました。こちらは音源化されていないのですが、機会があれば是非一度聴いてみることをお勧めします。

 

続いては、エマーソン弦楽四重奏団による「フーガの技法」。

Bach: The Art of Fugue / Emerson String Quartet

泣く子も黙る大曲「フーガの技法」。分厚い専門書のような邦タイトル、未完成に終わったというエピソード、楽器指定すらない抽象性溢れる譜面、そして単純に長いし曲が多い……どの曲もなんか同じようなフレーズで始まる……
などの理由からつい敬遠されがち(じゃないと良いけど)なのですが、この演奏は結構すっと入ってくるかと思います。
良い意味で現代的というか、今の感覚で聴いてしっくりくるというか(といっても2003年の録音ですが)。
異なる楽器同士のアンサンブルなので、ピアノやオルガンによる演奏よりも各パートが聞き分けやすいのも良いですね。
「フーガの技法」は最初のモチーフ(D-A-F-D-C#-D-E-F…)が色んな形に変形され(移調やリズムの変化はもちろん、倍の長さに拡大、半分に縮小、反行など)、それが組み合わされて曲が成立していて、数学的(?)にも非常に面白い作品ですので、興味のある方は譜面も見てみると良いと思います。

 

さて、今日はなんと現代フルートの父、マルセル・モイーズの命日でもあるそうです(まだまだ続くよ)。
ということで、フルートのCDも一枚挙げておきましょう!

Bach: Complete Flute Sonatas / Emmanuel Pahud

フルートといえばやはりこの人ですかね、エマニュエル・パユ。
フルーティストって、どんな曲に対しても同じようなスタイルで演奏する人が多くて、曲にハマればすごくかっこいいんだけれど、合わないとちょっと…となることもあるんですよね。
パユも色々な時代やジャンルを演奏する奏者ですが、対象ごとにスタイルも変えてくる、全方位弱点無しのプレイヤーですね。
ただこれは、現代の楽器でどこまでバロックらしく出来るかという「縛りプレイ」の印象も少し受けるのですが、それはそれでとてもクールな演奏で好きです。
バッハの録音は少し古いものですが、2013年のこれに収録されているヘンデルのソナタでは、さらに洗練された演奏が聴くことができます。

 

最後に、バッハではありませんが、衝撃的なヘンデルのフルートソナタを。

Händel: Recorder Sonatas / Michala Petri, Keith Jarrett

装飾音合戦がヒートアップして物凄いことに……中学生のとき、初めてこれを聴いた際に受けた衝撃は忘れられません。
ところで、キース・ジャレットの演奏を初めて耳にしたのはこの音源なのですが、彼をチェンバロで知る、というのは結構珍しいかもしれませんね。

 

古典とされる曲にはやはり古典たる良さがありますし、それを現代において演奏家はどう提示してくるのか、というのも面白いですね。
ちょいと長くなりました、ブログも頭髪も長さはほどほどに。皆さまの「古典の日」を少しばかり彩れたら幸いです。

おっと、未来が俺を呼んでいる。それでは!

追い詰められて本棚に目をやるも、結局タイトルは思いつかないのである(特別付録:フルート替え指リスト)

こんばんは、坂本です。
大変です。いらすとや帝国が近所のショッピングモールにまで支配の手を伸ばしてきました。

このままでは「歩くランドマーク」の異名を取る僕も、組織の手によって三頭身にデフォルメされてしまうかもしれません。
そうなってしまう前に、自らの姿を記録しておかねばなりません。
「あ、ラーメン屋新しくできてる!…ここ前は何の店だったっけ?」となる前に、アーカイブしておく必要があります(Googleストリートビューまじリスペクト)。

というわけで、この度、「YouTuber」デビューを果たしました!!どんどんぱふぱふ〜

古今東西の名曲をカラオケ音源に合わせてメロディを演奏したり、フルートn重奏にアレンジして演奏したりしています。
こうやって自分を動画におさめると、普通に練習しているだけでは気づかない自分の癖を発見できて、非常に面白いんですよね。
例えば上の動画だと、0:45あたりの高音 F→E で、右中指をスライドさせて音を変えています。
これはF音で替え指を使用しているため生じているのですが、通常の運指だとこうはならず、自分でも無自覚に行なっていたので少し驚きました。
あらためて他の人、他の楽器の演奏動画も見てみたのですが、こういうちょっとした演奏の癖(工夫)を観察できて、とても面白いんですよね。
もちろん音楽なので細かいことは気にせず純粋に楽しく聴いてもらえるのが一番なのですが、こういう視点で動画を見るのも、一度で二度楽しめて良いかなと思います。

さて、そういうわけで特別付録!
僕は普段からかなりイレギュラーな指遣いで演奏しているのですが、今回それをリストにしてみました!!どんどんぱふぱふ〜

全ページPDFは↓
フルート替え指リスト (一部文章が欠けていたため修正しました)

 

僕は高音の音程が高くなりやすいため、ピッチを下げるための替え指が中心になっています。
使えるなーってのがもしあれば、どんどん活用してください。お友達にも教えてあげてね。
これを作成していて気づいたのですが、加藤克朗氏の『フルート教本』では E の右小指を押さえるのが正規の運指とされているのに対し、『アルテフルート教則本』の第1巻では離すのが正規運指とされていますね。
ついつい「正規」とか言っていますが、権威ある教則本でも運指が違ってきているので、まあ自分にあったものを使えば良いでしょう。
なお僕は前者を正規と思っていましたが、実際は後者ばかり使っていました。
今回作ったリストに載っていない替え指を知っているという方がおられましたら、是非コメントください!

あ、チャンネル登録はこちらから!(様式美)

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